キャラメルボックスで舞台化もされた『スロウハイツの神様』の小説の読みどころを紹介します!
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『スロウハイツの神様』の概要
作品名 | スロウハイツの神様 |
作者名 | 辻村深月 |
出版社 | 講談社 |
発売日 | 2007年1月11日 |
初出典 | 書下ろし |
文学賞など (受賞&ノミネート) |
『スロウハイツの神様』のあらすじ
チヨダ・コーキの小説が人を殺した。
中高生に絶大な人気を誇る彼の小説を真似た、大量殺人事件が発生した。
コーキは筆を折ることになるが、あることがきっかけで見事に復活を遂げる。
それはチヨダ・コーキのファンが新聞社へ送った百八十二通もの投書であった。
そして十年後、赤羽環の誘いで彼女がオーナーを務める「スロウハイツ」で共同生活をしている。
他の住人であるクリエイターの卵たちと共に過ごす日々は、加賀美莉莉亜が現れたことで違う子方向へ進み始める。
『スロウハイツの神様』の読みどころ
『スロウハイツの神様』の読みどころを2つ紹介します!
ネタバレを含む可能性がありますので、伏線やネタバレを知りたくない方はご遠慮くださいませm(__)m
2.千代田公輝の無垢な優しさ
中高生に人気の作品を書く公輝は、小説を書く以外のことができないと言って過言でないほどの性格の持ち主です。
そのため、生活能力もコミュニケーション能力もありません。
でも、とっても優しい。
争うのが苦手という印象で、誰かの機嫌が悪くなるといつもオドオドしています。
そんな公輝がずっと隠し続けている、単純すぎるけれど優しい秘密がわかった時、とても心が暖かくなります(*^^*)
1.クリエイターたちの苦悩
赤羽環と千代田公輝以外の住人は、みんなクリエイターの卵たちです。
二十代になり会社員やアルバイトをしながら創作活動を続けています。
自分の信念が強くあるが故に他人のアドバイスが聞き入れられない者。
進んで営業活動ができない者。
たどりつけないほどの高い理想を持つ者。
そして、彼らを罵倒しながらも、誰よりも彼らの芽が出ることを願っている赤羽環。
スロウハイツで過ごす日々で、彼らは自分の描く未来を手に入れられるのか。
揺れ動く彼らの心も読みどころです♪
感想
最終章がとてもとても素敵でした(*^^*)
小説が殺人事件の元になった、という衝撃な始まりですが、内容はとっても優しいお話です。
クリエイターが夢を追いかける苦悩や売れっ子として生きる苦悩や覚悟が書かれていて、小説や映画を作ってくださってる方々は、こんな苦労を背負ってくれているのだと驚きながら読みました。
そして、さすが辻村さん。
伏線の回収が素晴らしいです!
物語の中に沢山ちりばめられた伏線は、ちょっとの違和感なんですけど、公輝の元々の異常性のせいで受け流してしまうんですね(-_-;)
最後に全てを知った時には、なんて純粋で、なんて優しい嘘をつくのだろうと感心しました。
一つだけ、狩野の正体がよくわからず。
私が記述を飛ばして読んでしまっただけかもしれませんが…
伏線の確認を含めて、何度も読みたくなる作品でした(*^^*)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「スロウハイツの神様」の魅力が伝わっていたら嬉しいです。
毛布で包んでくれるみたいな優しいお話なので、ぜひスロウハイツに住む人々の優しさに直に触れてみてくださいね♪
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