「祈りのカルテ」ではドラマ化もされた、医師免許もお持ちの知念実希人さんが書く、猫に扮した死神と彷徨える魂の物語。
Contents
『黒猫の小夜曲(セレナーデ)』の概要
作品名 | 黒猫の小夜曲 |
作者名 | 知念実希人 |
出版社 | 光文社 |
ページ数 | 460ページ |
発売日 | 2018年1月20日 |
初出典 | |
文学賞など |
『黒猫の小夜曲(セレナーデ)』のあらすじ
死神である僕は、主に命じられて地上で猫となって人間の魂を成仏させることになる。
始めにであった地縛霊は、記憶を失くして現世を彷徨っていた。
地縛霊に「私を生き返らせてくれたら、あなたをサポートする」と言われ、仕方なく長い間意識を失っている女性に地縛霊の魂を入れる。
猫の扮した僕は「クロ」と名付けられ、地縛霊こと「麻矢」と共に他の地縛霊を成仏させていく。
次第に麻矢が知っている地縛霊たちが巻き込まれた事件のなどが解明されていく…
『黒猫の小夜曲(セレナーデ)』の読みどころ※ネタバレあり
『黒猫の小夜曲(セレナーデ)』の読みどころを紹介します!
ネタバレを含む可能性がありますので、ネタバレや伏線を知りたくない方はご遠慮くださいませm(__)m
1.事件は一つに繋がっていく
一話完結の物語かと思いきや、全ての物語がつながっていきます。
それも、重大な事件が裏に隠されていました。
地縛霊の麻矢が見つけてくる地縛霊の本当の死因はなんなのか。
麻矢の体を借りている、記憶を失った地縛霊は誰なのか。
読み進めると、読む手が読まらなくなります!
2.人間と関わることで人間らしくなる死神
初めは地上に降りて仕事をすることを馬鹿にしていた死神の僕。
犬の姿で地上にいる仕事仲間に推薦された恨みながら、麻矢と一緒に地縛霊を成仏させていきます。
以前は浮遊している地縛霊を説得して連れて行っていたクロ。
地縛霊の未練を解決させていく度に、今まで表面的にしか理解できていなかった人間の想いを知っていきます。
一連の事件を解決したクロは、最後にどんな仕事を選ぶのか。
人の心を理解していく姿に、読み手も人間の素晴らしさを気づかせてくれます(*^^*)
感想※ネタバレあり
この作品が『優しい死神の飼い方』の続編と、ブログを書きながら知りました…
涙なしには読めません!
本当に、電車の中とかで読んじゃダメなやつです(笑)
亡くなる時に未練を残している方は沢山いると思います。
そんな人たちを救う死神がいたら、本当に素敵ですよね!
ただ、クロは死神なので心を込めているわけではなく、真実を突き詰めないと地縛霊が成仏しないからやっているだけなんです。
そういう「優しくしよう!」と思ってしてるわけじゃないけど、結果的に優しさを提供してるような話は読んでていいな~と思ってしまいます(*^^*)
知念さんらしい優しいお話でした♪
いや~、私の中ではまさかの展開でした…結末がわかってしまう感想を読みたい方はコチラをクリック!
教授が怪しいなとは思っていましたが、そもそもこんな大きな事件になってるなんて思わない書き出しですよ!
普通に感動ものだと思って読んじゃたので、ビックリでした!
お姉さんの部屋を開けようよしたクロを母親が止めるあたりで、「麻矢が殺された小泉沙耶香の妹なんじゃない?」と思って名前を見返したほどです。
それでも名前に細工がしてあるとまでは気づけなかった!!
めちゃ素敵なトリックです♪
クロが犯人を阿久津だと思い込んで話が進んでいくのもいいですね。
トリックが読み切れない読者としては、最後にどんでん返しが来るのでめちゃ楽しめます♪
続編を読んでからですが、犬のレオのお話も読んでみたいと思います(*^^*)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
『黒猫の小夜曲(セレナーデ)』の魅力が伝わっていたら嬉しいです(*^^*)
知念実希人さんの書く悲しくとも優しい物語に、ぜひ読んで触れてみてくださいね♪
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